マダニにご注意ください!※閲覧注意(マダニの写真有り)
- 2021.05.17
とっても可愛い柴犬さん🐶
ですが、実はお散歩中にマダニがついてしまったとのことでご来院いただきました😢
皆さんはどこにマダニがいるか、お分かりになりますか?
左目のところにプクッとした丸い小さな目やにのようなものがついています。
これが、マダニです。
5月に入り、マダニの被害によるご来院が増えてきました。
こちらの可愛い柴犬さんの飼い主様も、当初は目やにかな?と思われたそうです。
しかし、触っても取れなかったこと、そしてだんだん大きくなってきたことから、もしかしたらマダニかもしれないとすぐにご来院いただきました。
マダニは草むらなどに潜んでおり、お散歩中のワンちゃんの体に飛びつきます。その後、吸血しやすい顔や耳など、皮膚が薄くて軟らかい部分に移動するのです。
また、マダニは血を吸うだけでなく、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)、ダニ媒介性脳炎、ライム病など様々な病気を媒介する可能性もあります。
マダニ媒介性疾患の中でも近年特に注目されているのが、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)です。
マダニを介して動物やヒトに感染する疾患で、発症動物からヒトへの感染も報告されています。
ヒトでのSFTSの症状は、潜伏期間6~14日の後、発熱や消化器症状(嘔吐や下痢)が主で、頭痛、筋肉痛、出血症状などを伴います。致死率は10〜30%と怖い病気です。
ワンちゃんネコちゃんでは特にネコちゃんで致死率が約60%と非常に高く、症状として黄疸が多いことが特徴です。
幸い、長野県内での感染や発症の事例は報告されていませんが、ウイルスを保有したマダニは見つかっているため、マダニに刺されないための対策を行うことが重要です。
詳細は厚生労働省HPをご参照ください:重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について (mhlw.go.jp)
マダニは1度寄生すると接着剤の働きをするセメント様物質を注入して口を固定し、その後、数日間は離れません。
ご自宅で取り除くのは難しく、無理に引っ張ると固定されたマダニの口先だけが皮膚に残ってしまう可能性もあります。
そのため、発見した場合は無理に取り除こうとせず、すぐに動物病院を受診してください。
この辺りのマダニの活動時期は3月~11月で、春と秋に2度発生のピークが来ると言われています。
緑も多くマダニが多い地域のため、外に出るワンちゃんネコちゃんには、マダニ予防薬の投与をぜひしてあげてくださいね。
体に垂らすスポット剤、錠剤、おやつタイプ、フィラリア予防等と一緒になったオールインワンのおやつタイプなど、さまざまなお薬がございます。
どうぞお気軽にご相談ください。
スタッフ一同