内視鏡、導入しました。
- 2022.02.23
先日、人生初の人間ドッグを受けてきました。
日頃から飼い主様に、「ワンちゃんネコちゃんのからだのために、健康診断を受けてくださいね~。」とお話しているにもかかわらす、自分の健康チェックは疎かにしておりました、申し訳ありません…。
今回の人間ドッグでは、人生初の内視鏡(胃カメラ)を体験しました。
あれ、すごく大変なんですね、びっくりしました。
ワンちゃんネコちゃんの治療で使用してきましたが、自分がやられるのは初めてで…。
キシロカインスプレー(動物にも使用する喉の麻酔薬)って、こんなに苦いんだ!とか、
カメラが食道を通っていくときはこんな感じかぁ〜などと、
大変ではありましたが、関心しながら検査を受けてきました。
ワンちゃんネコちゃんの身になって考えることができた、とても貴重な体験でした。
さて、ご報告が遅くなりましたが、当院でも昨年末に新たに内視鏡(胃カメラ)を導入いたしました。
これによって、
誤食した異物の摘出や精度の高い病気の診断も可能となりました。
特にワンちゃんネコちゃんにおける内視鏡は、誤食した異物を取り出す際にとても活躍します。
ワンちゃんネコちゃんは、オモチャや紐、靴下、最近ではマスクなど、思わぬものを口に入れてそのまま飲み込んでしまうことがあります。
そういった場合、まず当院では投薬によって吐かせる処置を行うのですが、
それでも吐いてくれない時や、吐かせることが危険と判断される異物の場合には、内視鏡を使用します。
内視鏡の最大のメリットは、
お腹を開けずに治療や検査を可能にしてくれることです。
人と違って全身麻酔が必要となりますが、5.4ミリの細いカメラを使用し、小さなワンちゃんやネコちゃんにも負担の少ない処置や検査が可能です。
開腹手術によって摘出するより圧倒的に負担が少なく、ほとんどの場合、入院の必要もありません。
内視鏡で取り出せない場合は開腹手術を適用するケースもありますが、
まず第一選択として、ワンちゃんネコちゃんのからだの負担が少ない内視鏡による処置を行っていきたいと考えます。
今後もより優しい治療を行えるよう、設備と知識の更新に努めてまいります。
院長 小出