しろの避妊手術をしました
- 2020.09.14
病院の仲間として日々一緒に過ごしている“しろ”ですが、生後約半年になったため、
先日避妊手術をおこないました。
当院では以下の理由によりメス猫の早めの避妊手術を推奨しております。
①望まない妊娠を避ける
②発情によるストレスを無くす
③将来的に乳腺腫瘍の発生を抑える(後に詳しい説明あり)
今回、しろの手術の流れを以下に載せましたので、
手術を迷われている方や今後手術を検討されている方の参考になればと思います。
【前日 19時頃】
夕飯後から絶食をします。
【手術当日 朝6時頃】
ここからは、絶水も加わります。
絶食・絶水する理由は、
麻酔をかけた際に吐いてしまうことがあるため、その際の誤嚥を防止するためです。
しろは食いしん坊なので絶食・絶水が大変でした。。。
【手術日当日 午前中】
手術前に術前検査をして、これから麻酔をかけても問題がないかを確認します。
通常は血液検査とX線検査を行います。
血液検査では内臓機能等を評価します。
(採血はとても嫌がるので、猫ちゃんはカラーを着けさせていただくことが多いです。しろも着けました。)
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次にX線検査です。
主に心臓や肺の評価をします。
胃の中が空になっているかどうかも、この検査で確認ができます。
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検査の結果、特に大きな問題もありませんでした。
これで安心して手術に臨めます。
【手術当日 午後】
麻酔をかけ、手術部位の毛刈りをします。
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これで準備が整いました。
心電図等をモニターで確認しながら、手術を行います。
大きな問題もなく手術は無事に終わりました。
【手術後…】
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手術終了直後のしろ…よく頑張ってくれました。
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麻酔から覚めたばかりのしろ…まだ少し眠そうにしていました。
そして、その日はそのまま絶食が続きます。
これも、麻酔が体内から完全に抜け切らないと誤嚥の危険があるためです。
【手術翌日】
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すっかり元気になりました。
翌日の朝からご飯は食べても大丈夫です。
お腹がペコペコのしろ。ご飯の要求がすごかったです💦
手術の傷が治るまで1週間程度はカラー(しろの首に巻かれているもの)を着けた生活になります。
カラーを着けた生活が1週間も続くのは大変ですが、
傷口を舐めてしまうと、傷口が開いてしまったり炎症を起こしてしまったりするため、ここは我慢です。
1週間後、傷口が問題なければカラーを外して元の生活に戻れます。
抜糸は必要ありません。
冒頭で少し触れましたが、
猫の場合、初回発情を迎える前に避妊手術をすると、将来的に乳腺腫瘍になる可能性が低くなるというデータがあります。
特に、猫の乳腺にできる腫瘍の9割近くは悪性度の高い乳腺癌であるため、
早めの避妊手術をご検討いただければと思います。
去勢手術につきましては、
とらの手術をした際に詳しくお伝えします。
ご不明点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。